推定寿命97歳の長すぎる余生

そんな生きる必要ある?

手術当日の話

手術当日は6:30起床。

前日に飲まされた下剤により、夜中に数度腹痛で目が覚めたので少し眠たかった。

血圧、検温してからシャワー浴びて、最後の水分補給をしてからベッドで待機。

f:id:callemanila:20181117070040j:plain

これが例のレトロなお風呂。。。

実は全身麻酔での手術は20年ぶり2回目。

先天性耳聾孔とかいう、耳の横に1ミリくらいの穴があいて、そこから菌が入って炎症する奇病で3日ほど入院しして、子供用のイチゴ味の麻酔で手術しました。が、静脈への麻酔は今回が初なのでドキドキ。

8時過ぎに点滴を入れられた。

数年振り?十数年振り?のことだったので、あれ?こんな針痛むっけ?と思いながら、点滴カート?みたいなん持って主治医の先生に最後の説明を受けるために歩いて処置室へ向かう。

そこで母と座ってふんふんと手術の内容やリスクなどの説明を受けました。

お腹に3箇所の穴と、ワイヤー入れる穴2箇所開けますよ〜

1番下の3センチの傷は痛いから覚悟してね〜

お腹にガスを入れて、腹の皮を吊るして作業します〜〜

腫瘍はは卵巣の薄皮の内部にあるから、中で一度中身の液体を取って腫瘍を小さくした後取り出して、卵巣の中の腫瘍の壁を剥がしていくね〜

剥がしていくね過程でどうしても細胞レベルのものは残っちゃうから、万が一悪性だとそこから再発する恐れはあるけど、よっぽど確率は低いと思うよ〜

再発しないには卵巣ごと丸々摘出しちゃうのが早いし確実だけど、まだこれから妊娠、出産可能性がある若さだし、卵巣は残すからね〜

等々の説明を受け、さあ同意書にサインしましょうかという時、それまで何とも無かったのに、なんだか急に吐き気がし、頭が重くなり、目がチカチカした後に視界が無くなっていった。

低血糖症で倒れた時とか、酷い酔い方をして吐く直前に似てる感覚ではあった。

絞り出すように「すみません気持ち悪いです。頭痛い」と言った後まさかのそのまま椅子で意識を失うという事態。このへん記憶ない。笑

先生と母がとなりのベッドまで連れて寝かせてくれたらしい。1分もしない間に意識は戻ったけど、気持ちが悪く、フワフワしていた。

先生曰く、緊張とかでそうなる人はたまにいるらしい。恥ずかしい。笑

私の場合緊張と、元々血とかグロが苦手なので手術内容の説明で気持ち悪いと感じたのが原因かと…。

血圧は正常値だったので、落ち着くまで寝かせてもらった。担当の看護師さんがすごく心配そうに駆けつけてくれた。

ベッドに寝た状態で最後にエコーを見て、「液体型の腫瘍は急に無くなったりとかもするんだけど、やっぱあるね。取ろっか★」と言われ、同意書にサインし、車椅子で看護師さんに押されながら9:20頃手術室に向かいました。(※通常は歩いて向かいます。)

オンボロ病院の比較的新しい建物の方にある手術室は明るくて綺麗で、ちょっと安心。

オペ室に入ると、6人ほどのスタッフがいた。気管挿管をしてくれる研修中の救急救命士の卵の若い男性も手術室の端っこで、誰の邪魔にもならないよう、ちまっと立っていて可愛かった。

何度も名前や血液型などの確認などをして、手術台に乗せられる。ベッドは暖かくて快適。そこで寝巻着の上を脱ぎ、タオルに挟まれて寝る状態。酸素マスクを付けられると、ゴムと酸素の匂い?でダイビングする時みたいだなあと呑気に構えていた。

主治医の先生が大丈夫?って声かけてくれたり、麻酔医が麻酔の説明をしてくている間に、麻酔が刺された左腕がじんじん痛み出し、えぇぇこんな痛いの聞いてないなぁと思っている間に入眠し、気が付けば術後の移動ベッドに乗せられていました。

手術は無事終了。

意識はあるけど頭が寝てたので、看護師さんの呼びかけに応じるのも大変だった。

そして下腹部がクソ痛い。尋常じゃない。切られてるんだから当たり前だけど。痛い以外の感情がない。

酸素吸入器は付いてるけど、喉も渇いてガラガラだった。

あと、尿道に挿された管がめちゃめちゃ不快。

エコノミークラス症候群防止のために足にフットポンプというマッサージ器具を巻きつけられてるけど、それすらお腹の痛みに響く。

病室に戻るともう少し意識がはっきりとしてきて、お腹の傷が痛い旨を何とか伝えて、痛み止めの座薬を入れてもらった。

母とも何か会話をしたけど覚えてない。

痛みに耐える時間と寝てる時間を繰り返しながら、その後何度も検温や血圧測定をされ、途中に先生が来て腫瘍の皮?が入ったケースを見せてくれた。

やっぱ中身は液体だったね〜これ皮だよ〜って言われたけど、半分寝てたのであんまよく見えなかった。白っぽい?液体と血の赤の混ざった、鶏の薄皮みたいな感じだったと思う。

新しく移った病室の部屋は暖かく、電気毛布でも包んでもらってるのに、なぜか寒かった。特に手足の末端が氷のように冷たくて、母が足をマッサージして温めてくれてた。

携帯をいじることも多少はできたけど、すぐに疲れてやめてしまった。

そこからは17:30の飲水可能時間までほとんどの時間を只管眠り続ける。検温とかが1時間?置きくらいにくるので、その度に目は覚めるけど。

目が覚めるとやっぱり痛い。

膀胱に尿溜まっちゃうから寝返りしてね〜と言われるけど、無理。

少しでも動こうもんならお腹に激痛が走る。

看護師さんからは尿の出が少ないから寝返りして〜とか言われるわ、点滴3袋に増やされるわ、眠ることもあまりできずハードな時間だった。

先生が再度立ち寄ってくれて、体調どう〜?明日は出張で来れないからごめんね〜というような話をされ、とりあえずまだまだふつうに痛いっすアピールをした。

夕方5時過ぎにようやくベッドでウガイをさせて貰って、蒸しタオルで顔を拭いて、ペットボトルの水を飲みました。喉が少し潤って楽になる。

熱も下がってきて、お腹のガスがゴロゴロしてる感はあるものの、少しずつ気分は良くなっていた。

二度目の座薬を入れてもらうと痛みが軽くなり、やっと眠れた。そのタイミングが悪く代表戦は見られず。起きてても、テレビカード入れるとこに手は余裕で届かなかったし、メガネも何処にも見当たらなかったからアレだけど。

9時の消灯時間になってから気づいたけど、4人部屋に私一人しかいなかった。そして、足元のフットポンプの機械の明かりがまじで眩しい。

やっと眠れたと思うと、数時間おきに来る検温でまた目が覚めてしまう。しかも熱上がってきてるし。

加えて翌日の朝、尿に管刺さったまま歩かされることを思うと少し憂鬱だった。